中小規模のショップは楽天に出店してはいけない

モール開設以来、日本のショッピングモールのトップとして常に先頭を切り続けてきた楽天。

特に、中小企業が大企業に対等に勝負できる場として機能してきた楽天は日本型ECの形を決定づけたといっていいでしょう。
しかしながら、その様相は現在では大きく変わってきています。

弊社にご相談があるショップさんでも、残念ながら楽天での運営は断念されたほうが良いと思われるケースが増えてきました。
では、具体的に楽天に出店して売上げをあげていくためには基本的にどのようなリソースが必要なのでしょうか?

・十分な人的リソースがあること

楽天の場合、特にこの部分が重要になってきます。
楽天で一定の集客を得るためには、楽天が開催するイベントやキャンペーンにコマメに乗る必要があります。
現在では、そのようなイベントに乗る為には頻繁にDBの更新が必要になってきます。
この作業量だけでも膨大です。
さらに、モバイルの更新についても自由度は高いのですがこちらの作業量も相当な量になります。
これら日々の作業をきちんとやることで、確かに集客が得やすいというのは楽天のメリットでもあります。
しかしながら、その必要とされる作業量は増加の一途をたどっており、現在では少人数でオペレーションンと兼務しながら更新を続けていくのが非現実的な量になっています。
もちろん商品点数が100点そこそこという零細規模なら更新は追いつくかもしれませんが、そもそも100点規模でモール出店すること自体問題があります。
つまり、ある程度人件費がかけられ、また常時必要とされる人材が確保できないと運営そのものが中途半端になります。

・必要な広告予算が確保されていること

今の楽天で広告投資無しで初期の集客をしようというのは、無茶です。
担当コンサルタントは版で押したように懸賞をやれ、とか初期店舗用の安い広告を出せといってくるようですが、どちらもほとんど効果はありません。
懸賞企画などについては年単位で考えればやらないよりはやったほうがマシかもしれませんが、例えば10回やったから目に見えて売上げがあがるか?といえばそういう性質のものではありません。
同時に初期店舗用の数万円という広告も、ほぼ効果は無く、ドブに捨てるのと同じでしょう。
出店する以上、できれば200万程度の予算は最低でも確保しておくのが望ましく、広告予算がない状態ではジリ貧になる可能性が極めて高いといえます。

・販売商品に絶対的な優位性があること

前の2項目がクリアできない、ということは、状態としては「十分な作りこみがされていない商品ページが並び」「十分な見込み客を誘致することもできない」状態、ということになります。
この状態で、なおかつ見込みがあるとすれば商品に絶対的な優位性がある場合です。
これは「絶対的」という部分が重要で、ちょっとやそっとではダメという意味でもあります。
他店で在庫確保が難しい人気商品が常時販売できるとか、価格優位性がある、などです。
これらの要素がある場合、単純な検索文言からの誘致でも十分フックとして機能する場合があります。

上記のような要素が無い場合は楽天出店は見送ったほうが良いでしょう 

 
上記のようなリソースが無い場合は残念ながら楽天でビジネスが成立する可能性はほとんどありません。
流通総額そのものは、非常に大きいので他のモールに比べ10万、20万といった売上げがあがる可能性は高いですが、そこまで、です。
それ以上伸ばすには、上記の要素がなにかしら必要になってきます。
さらに高額な楽天の出店料を考えればプロフィットが出る商材は限られてきます。

では、どうすれば?

これは商材や体制によりますが、amazonというのが意外と盲点です。
楽天で伸ばすのは難しくてもamazonならスッと売上げがあがるケースもあります。

詳しくはお問い合わせください。

ネットショップ、ECは本当に少ない費用で開店できるのか?

私が開店したころと違い、今やネットショップでの買い物自体、珍しいことではなくあらゆる商品がネットで購入可能になっています。
しかし、ショップを開く側は、どうも時代の流れには取り残されているようです。

消費者がどんどん賢くなり、ネットでの買い物を使いこなしているのに比べ、販売する側の感覚はこの10年くらいあまり進歩がありません。

特に、あらたに参入する企業や個人のネットショップに対する認識は、成長していないようです。

根本的な勘違いはネットショップ開店に対する資金についてです。
ネットショップは金がなくても開店できるという話が、相も変わらず定説のように言われています。

なぜ、ずっとこう言われ続けているのでしょうか?

第一にあながち間違いではないからです。

ネットショップを開店することは、確かに金はあまりかかりません。
極端にいえば、数万もあれば開店することができます。
特に個人レベルで考えれば、これで一国一城の主になったような気分は味わうことができるのかもしれません。
しかし、ただ開店すれば良いのであればこれで良いのかもしれませんが、物を売ってお金をもらおうと思ったら、
これではお話になりません。
つまり、「開店」することと「売る」ことはまったく別なのです。

それでも、実店舗を開くに比べたら、初期投資は低くて済みます。

ネットショップを開くのにお金がかからない、という言葉の真の意味は「実店舗開店に比較して初期投資が低い」
という意味なのです。
繰り返しますが、ただ開店してまったく売れなくても良いのであれば、数万円で開店することはできます。

しかし、少なくとも商売として、ビジネスとして、考えた場合の尺度というのは「実店舗に比べ初期投資がかからない」
というレベルの金額のことになります。

たとえば山手線内で、月商千万単位を目指す店を作ろうと思えば、初期に数千万は必要になります。
業種によっては億になります。
しかし、ネットではそこまではかからない、ということです。
つまり、千万単位の月商を狙うのに、数千万はかからないけれど、数十万ではできない、ともいえます。

第二に、あたかも手持ちの資金で何千万が目ざせるように言わないと、モール運営会社のビジネスが成り立たないからです。

ショッピングモール上位の平均的な年間流通総額は3000億円くらいでしょう。
出店社数は5000~6000くらい。
ネットの場合の流通の寡占状態はパレートの法則どころではありませんから、ほぼ1割の店が9割の売り上げをあげている
くらいで考えて良いでしょう。

5000店舗で3000億円とすると、500店舗が2700億をカバーしていることになります。
残り、300億を4500店舗で分けるわけですから660万くらい。
月にすると55万円です。
当然4500店舗の中にも激しい序列争いがありますから、どの店も50万位売れるというわけではありません。
某巨大モールでも出店社の85%は月商100万に届かない、といわれているのも当然です。

さて、ではネットショップ、ECを開店しようとする場合はどう考えていけば良いのでしょうか?

次はそのことについて準備期間から開店初期まで順を追ってお話しようと思います。