EC運営の基礎その1、ストア開店準備小売業としての基本を押さえる。

ECサイトを考える場合、意外とおろそかにされがちなテーマが「小売業としての基本」についてです。

ECというのは、基本的には小売業であり販売ツールがインターネットを使ったWEBサイトである、というものですから、まずは小売業として成功するための基本がきちんとできているかどうかがもっとも重要な部分になります。

この点については、弊社では何度もいろいろなメディアを通じて言ってきたつもりですが未だにECを語るときにおろそかにされているように思えます。
しかし、弊社ではEC成功のためのもっとも重要な部分は、小売業としての基礎の構築にあると考えています。

極論してしまえばECの成否の7割はこの段階で決まると言って良いと思います。小売業として、どう競合に競り勝っていくか?このテーマの答えが出るまでは、WEBがどうの、出店モールがどうのといったことを考える必要はありません。むしろ考えるべきではありません。

では、大きくどのような点を押さえていけば良いのでしょうか。

1,商品
当たり前ですが、これがもっとも重要です。
商品については、質と量の双方からアプローチする必要があります。
質はいうまでもなく、商品力。価格に対してどれだけ価値を提供できる商品であるか?ということです。
いわゆるプロバー商品を扱う場合は、商品そのものは他社と同じものを扱うことになるわけです。価格に対してモノの価値を上げ下げするのことができないわけですから、当然価格の方を調整することになります。
プロパー商品を扱う場合、価格競争が避けられないのは至極当然のことといえます。
量というのは、まずは全体の商品数。
基本的には多ければ多いほど良いと考えてください。ECが実店舗に比べもっとも優位な点は低コストで販売商品数を増やせるという部分です。坪効率といういうものをほとんど考えなくて良いECの利点はフルに活用しなければなりません。
さらには、ひとつひとつのSKUそのものの販売可能数という意味での量もあります。
人気の商品があるとしたら、それをどれだけ多く確保できるのかというのは非常に重要なテーマになります。
特にECでは「売り切れ」という状態は、ユーザーに非常に不快感を与えます。単純な機会損失以上の損失があると考えたほうが良いでしょう。
これらは、在庫政策、資金計画に密接に関係します。言い換えれば資金計画、在庫政策をキチンと立案していくことと切り離しては考えられないということです。

2,マーケティング
マーケティングというと少々広義になりすぎますので競合比較と言い換えても良いと思います。
商品のところとリンクしますが、自社で販売する商品が競合他社に対しどのような優位性があるか?ということです。
残念ながら多くのECはここが非常に曖昧なままビジネスを展開しています。
ポイントは大きく分けて
価格優位性、商品構成、販売付随条件
の3点になります。
もちろん、一番良い商品で商品数も抜きん出ており、最安値、なら売れるのは当たり前ですが、そんなことはありえません。
しかし、理想はそこにありますので、どれだけベストの状態に近づけるか?が重要なテーマになります。
この場合、ストアの力というのは、3点の総合力になります。
例えば、Aという人気商品を扱っていたとします。
競合に比べ価格設定はどうしても少し高くなる。しかし、例えば送料等の部分が安くできるのであれば支払い額で優位にたてるかもしれません。送料がそれほど変わらないとしても、商品点数が多かったら?Aと一緒にBも欲しいユーザーはAとB両方を買える店での総額で比較します。
このように力点をどこに置くか?どのように組み合わせれば優位点を築けるか?を精査する必要があります。
これには前提として競合調査が必要ですがECの場合、WEBを何日か巡回すればおおよそ競合の状況は把握できます。

3、利益構造
簡単にいえば、どのようなビジネスモデルでショップを運営するのか?ということになりますから当然利益構造とセットで考える必要があります。
商品の売価設定は利益額に直結しまし、送料や各種手数料、在庫金額などすべて利益に影響を及ぼします。

4、資金回転
さらには、資金回転もセットで考える必要があります。特に小売業というのは、その特性上、営業利益があがるようになるまではある程度時間が必要です。
一方、クレジットカード、代金引換以外は売掛に相当するのものがなく、その回収スパンも非常に短いため、資金が回転しやすいという特性があります。
私自身の経験でも、月商3000万程度でも純利益は出ず、キャッシュフローだけで経営していたこともあります。
おおよそ、上記の4点をセットにして考えストアの強み、勝負どころを決めていくことになります。
この部分をおろそかにしてショップを立ち上げても100%失敗します。
非常に大事な部分ではありますが、ここをツメていくのは非常に大変な作業であり、しかも一筋縄ではいきません。
ストアの開店作業のように目に見えて日々進歩するわけでもありませんし、自分の店ができているという実感がもてるわけでもありません。
どうしても、早く楽なほうにいきたくなりますが、この段階をおろそかにして先に進むのは飛び降り自殺のようなものです。

十分に時間をかけ、納得できるモデルを創り上げてください。

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