EC運営の基礎その2、ECの特殊性を考える

前章で「小売の基本を押さえる」ことの重要性について説明をしました。
さらに、この章ではECの特殊性を加味して考えてみたいと思います。

今やECで売っていないものは無いと言っても過言ではないくらいあらゆる商品が販売されています。
しかし、商品の種類によってはECとの親和性が低く販売に注意が必要な商品や販売形態があります。
以下にいくつか具体的に例をあげてみたいと思います。

1、配送に不向きなもの

当たり前のことですが、ECの場合あくまでも一種の通信販売ですのでオーダーから客先に届くまでには「配送」というステップを踏まなければなりません。
賞味期限が1日しかないような食品などは当然販売できません。
それは極端かもしれませんが、入手までの速度が問題になるような商品は基本的には、あまりEC向きではありません。
amazonはプライムサービスで、この問題をかなり解決をしましたが現時点では匹敵するサービスを個々の事業者で実現するのは困難です。
また設置工事が必要なものなども、販売不可能ではありませんが綿密なモデルを作り上げないと販売数量が伸びたところで大きな問題が発生する可能性があります。

2、1点ものやセレクトショップ

これは、小売の基本のところで説明した商品の「量」という部分に関係します。
実店舗では成り立つ1点モノの販売やセレクトショップは本来はECには不向きです。
ECの利点は、1枚の商品ページが無数にオーダーを取ってくれるという部分にありますので、ひとつ売れたらおしまい、では余程のことが無い限りコストがペイしません。
売れるたびにページも下げることになりますからSEO的な効果もまったく見込めず、集客も困難を極めます。
1点ものほどでは無いですがセレクトショップというのも同じような問題があります。
実店舗の場合、人間が見て回れる商品数には限度がありますから、カテゴライズされたテイストが気に入ればユーザーにとっては非常に楽しめる空間となります。
しかしECの場合ユーザーが比較検討可能な商品数が飛躍的に多くなりますので、実店舗と同レベルの商品数では、ユーザーの満足感を得ることは相当に難しくなります。
さらにいえば、ECでセレクトショップと銘打ったストアの傾向として、商品数が極めて少量であるという問題もあります。
実は商品数が十分であればセレクトショップ型のコンセプトはけして間違いでは無いのです。
「大量の商品を扱う余力が無い」から「セレクト式にして少数に絞り込んで販売する」という考え方自体は間違っていません。
問題なのはその商品数の規模です。
先に記載したようなユーザー心理の部分もそうですが、例えば街中のコンビニには大凡何種類の商品が売られているかご存知でしょうか?
あの坪数で約2500の商品が陳列されているわけです。
絞って売る、といっても100や200では相当特殊な商材で無い限りは、数の魅力には勝てません。
特にファッションや雑貨などの場合は1000点以下では、かなり練りこんだビジネスモデルでないかぎり難しいといえるでしょう。

3、サイズ等の問題がある商品

実はこのジャンルの商品は売れています。レディースファッション、ランジェリー、靴。ECでは相当の流通額を誇る商品群です。
しかし、あえていえば本来的には不向きです。
各社、この問題を解決すべくモデルの起用、試着感想の表記など工夫を凝らしています。靴などに限ればメーカーものであれば街中で試着、ECで購入という流れも期待はできます。
ただし、ひとつ認識していただきたいのはけして問題が完全に解決されたから売れているわけではない、ということです。
上記に記したように不安感を可能な限り消すようなサービスを展開したとしても、やはりサイズ等の不安は消えません。
故に、その不安を補ってあまりあるメリットを提供できているかどうかがカギとなります。
商品数、品揃え、価格などで実店舗を上回るメリットを提供しているからこそ、なのです。
それらが実現できない場合は不安感のほうが勝ってしまうことになります。

上記はあくまでも一例ですが、ポイントは
商品を手にとって見れない不利益をカバーできるだけのメリットげ提供できているかどうか
です。
ユーザーにとっての不利益、ネガティブブランチが0になる、ということはほぼありえませんので、メリットがどのくらい上回るか?がストアの魅力に直結します。

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