EC運営の基礎その3、ストア開店準備

さて、実際にECを開店する場合採用するシステムや出店方法で頭を悩ませることになります。
大きく分けると独自ドメインやASPでの展開かモール出店か?というのが最初の選択になります。
コスト面だけで見ると、モールの場合あまり大きな差が無く、独自の場合は採用するシステムにより価格は千差万別になります。

現実的に見ていくと、多くの場合モールへの出店が無難でしょう。

独自を採用するのが有効なのは
一定以上の予算がある大型案件
個人の趣味
の2つのパターンでしょう。
一定以上の初期投資が可能な場合は、自由度の高いシステムの採用により自社に最適な商品陳列が可能になったり、機関システムとの連携が可能になることでオペレーションコストを低く抑えられるなどのメリットがあります。
そこまでの予算が無い場合は独自は見合わせたほうが良いでしょう
月額1000円以下、といったシステムの安さのみにつられてASPを使い独自ドメインで開店する、というのは非常に危険です。
単に自分のストアがある、という自己満足のためだけでしたらそれでも良いのですが、曲がりなりにもビジネスとして考えているのであれば、開店後の集客その他まで考えて総合的に判断する必要があります。

独自ドメインで開店する、ということは検索エンジンで集客するか、どこか集客力のあるサイトに広告を掲載するか、くらいしか初期の集客方法はありません。
初期予算数千万というクラスの案件と同等の土俵で戦うわけですから、普通では喧嘩にすらなりません。
中小レベルで独自で開店しても可能性があるのは、極めて趣味性が高く、出店者がその趣味に対して高い見識があり、ブログ等で一定以上のファンがすでに獲得できている、といった場合に限られます。
簡単にいえば集客源が自前で用意できる場合ということです。
身も蓋も無い言い方になりますが、単純にモール出店コストが高いという理由のみで独自のASPを選択するのであれば、月にひとつふたつ売れれば良い、くらいに考えるべきです。
モール出店の金額が大きな負担になるようであれば、今の段階では出店しない、というのが最良の選択になります。
資金を用意するか、ソーシャルメディア等で一定以上の自前集客が可能な状態になってからEC参入をあらためて検討したほうが良いでしょう。
ECに関連する多くの事業者は、安いコストで自分の店がもてる、といったことをことさら強調し、勧誘をしますが、ほとんど違法スレスレの商行為であり、道義的には本来許されるものでは無いと思います。
極めて特殊な商材がある、独自の集客導線がある、などの資産が無い場合低額といえど、ほぼ例外なくドブに捨てることになりますから十分に注意してください。

さて、ではモール出店の場合です。

楽天42%、アマゾン14.1%、Yahoo!6.9%

ECにおける、各モールのシェアです。
一目瞭然で流通総額は楽天独走という状態は変わっていません。
アマゾンは急激に伸びており、あっという間にYahoo!を抜き去り差を広げていますが、アマゾンのシステムにきっちりと乗る商材で無い場合は、まだまだ難しい面があります。
特に食品等の場合十分な説明ができない今のシステムでは難しいでしょう。
一方型番商品に近い商材であり、かつアマゾンのプライムサービスに乗れるような商材であればオペレーションもかなり工数が少なく、ページの作り込みのコストなどもあまりかからない分、大きな可能性があります。該当商材の場合は選択肢として検討されると良いでしょう。

楽天、Yahoo!などの従来型モールの場合は、今更ここで細かく書かなくてもいくらでもうんちくがあると思います。
ポイントは、一定の広告宣伝費を必ず初期予算に組み込んでおくことです。
どちらのモールも基本的には「売れている商品をもっと売る」という考え方で商品を露出しています。
簡単にいえば、売れているものはもっと売れ、売れないものはいつまでも売れない、という仕組みです。
最初そこに割って入るには現実的には、広告しかありません。
初期は特に通常の誘客導線がモール内でほとんど機能しませんので、広告以外の集客導線がありません。
通常導線や、メルマガ等で一定の集客ができるようになるまでは広告に頼る比率は高くなりますので、その分の費用を見ておかないと、独自ドメインと同じく「開けただけ」になりますので、きちんとした資金計画を作成することが重要です。

ECは、10年、15年前は「10万が1000万に化ける」ことが十分可能でした。
しかし現在では、出店数は飽和状態といってもよく、だいたいのサービスには先行者がいますので、もはやそういう時代ではありません。
それでも直接エンドユーザーと接することが可能で、かつ実店舗に比較してはるかに初期投資が少なくて済むのですから、まだまだ「100万を1000万にする」ことはできる世界です。
少し厳しいお話になりましたが、きちんとしたビジネスモデルを作って挑めば、成功する確率はまだまだ高い業態です。

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